バイオポリリン酸も、M-034と同様ここ数年で急速に知名度を挙げている育毛成分である。特に日本最大のポータルサイト「ヤフー」で一度見たら最後、この成分が配合されている「ポリピュア」という育毛剤の広告がうなるほどあなたの目にとまってくるであろう。通販専用だが、名前は知っているという薄毛の方は意外と多いのではないだろうか?

バイオという先進的な名前がついているだけを見ると相当新しい組成がある成分があるとおもいきや、その正体は酵母であるということ。それならビールにでも、納豆にも入っていそうなのだが、そこはやはり特殊な酵母だそうで原型はポリリン酸というものらしい。それを育毛用に改良したのが、バイオポリリン酸というものになるということだ。

ではどうやって髪の毛が生えるようになるかといえば、髪の毛根にある毛乳頭という組織に、発毛命令を送ることによって、成長が止まっていた髪の毛を再び成長される効果があるらしい。その命令と同時に髪の成長に必要な栄養成分も巻き込んで同時に毛乳頭に送りつけるそうだ。

発毛命令というのがいまいちピンとこなかったのだが、公式サイトには残念ながらそれ以上のことは書いていない。しかしさらに詳しく調べてみると、ポリピュアEXの効果というページにその詳細が記されており、つまりはFGFという発毛を促すタンパク質の増加を促すことのようだ。FGFは何種類もあるそうで、類似の育毛剤だと、その中の一つのFGFにしか作用しないのだが、バイオポリリン酸は4種類のFGFに作用し、発毛効果を高めているのだという。結構すごいことだと思うのに、この辺についてはもう少し公式サイトで詳しく説明されたほうがいいのではないだろうか?

次にこの成分の信憑性である。
ここまでバイオポリリン酸の効果について書いてきたが、単にメーカーだけの受け売りだったらとんでもない眉唾モノである。
成分が比較的新しいからか、男性型脱毛症ガイドラインにも記載されておらず、そもそも効果があるのか疑問が湧いてくる。が、しかし、バイオポリリン酸は他と違うれっきとしたエビデンスが存在している。それは「特許」であり、ご丁寧にも日本の特許庁での許可番号も記載されている。つまりある程度の効果は国によって実証されているといえよう。できればこれが臨床試験等によって医学的にも効果が認められているようになればさらに信憑性が高まると思う。

バイオポリリン酸は、特許を取得しているだけあって、販売されているブランドも「ポリピュアEX」という育毛剤のみに含有されている。独占成分だけあって、お値段は高そうな気がするが、ミノキシジルを配合したリアップとほぼ同等の7800円、しかも2ヶ月の使用が可能なので、実質一ヶ月4000円弱。ある程度信頼の置ける成分なのに比較的割安に試すことができるリーズナブルな成分ともいえよう。

サイトプリンは、ライオンが発売している育毛剤「毛髪力INNOVATE」に配合されている成分である。男性の育毛剤でこの成分は毛髪力にしか配合されていないので、おそらくライオンの独自開発商品にあたるだろう。
その発毛メカニズムを詳しく知りたいところだが、あいにく、これだけの説明しかなされていない。

"発毛促進指令"として働くBMP(ビーエムピー)とephrin(エフリン)という2つのタンパク質を発見。それらを増幅させるサイトプリン(6-ベンジルアミノプリン)を有効成分として配合しました。

本当にただこれだけなので、具体的なことは一切わからない。ただひとつ言えることはいわゆる"発毛促進指令"として有名なのがFGF-7に代表されるFGF群(線維芽細胞増殖因子)のタンパク質になるのだが、それ以外にも発毛を促進させる2つのタンパク質が存在しているということ。そのうち、BMPというのは骨形成蛋白と呼ばれ、FGFと同じく8種類のファミリーがあり、エフリンも同様にVEGFと略される血管内皮細胞増殖因子にあたる。つまり同じ発毛指令といって、アデノゲンは細胞の増殖を促すのに対して、サイトプリンは骨と、血管内の細胞を促す別のルートをたどっていることがわかる。

同じく引用元より、6-ベンジルアミノプリンというワードが出てきたので、更に詳しく調べてみる。
すると、サイトプリンの元々の開発元が作成しているページに非常に丁寧に解説されていた。

研究開発レポート「CTP(6-ベンジルアミノプリン)」

なんと、元々は人体への薬のための成分ではなく、植物を元気にする成分だったそうだ。よもや農薬とまではいかないが、なんらかの促進剤だったのだろう。

以前、どこかの育毛剤でカイワレ大根を育毛剤に浸している写真をみたことがあって、髪とカイワレと一緒にするな!と笑ったことがあるが、あながち植物と、髪の同一性はあるのかもしれない。
BMPについても詳しく説明があった。なんでもBMPというのは、女性ホルモンの量と連動しており、例えば年齢に従って女性ホルモンが減ると、BMPの産生も減るということが確認されており、
それを補うことによって、BMPの減少を抑え、髪の成長を妨げない効果があると書いてあった。この開発元は女性用の育毛剤としてCTPを配合しているものを発売している。

と、なると、一つの結論が浮かび上がる。BMPは女性ホルモンと連動する。女性が薄毛になる原因は主に更年期に差し掛かった時に起こる女性ホルモンの減少に起因することが多いのでこの理論はすごく納得がいく。
ところが、男性に当てはめた場合、確かに男性にも女性ホルモンが存在するが、一生を通してその分泌量はそう変わらない。むしろ男性ホルモンが増殖しすぎて薄毛になる原因になることが多いので、BMPの量もそう増減しないのではないか?
ということである。なので、サイトプリンは女性用の育毛としては有用な成分に見えるが、男性用の育毛成分としては、FGFを増殖する成分よりも幾分効果が期待できないのでは?と考える。

一応男性型脱毛症ガイドラインによれば、アデノゲンと同様C1(根拠はないが薦められる)に該当している。ただ、個人的には、その作用するMechanism上、男性にはそこまでの劇的な変化は少ないのでは?と思ったりもする。

 

 

M-034という成分は、比較的最近に育毛に効果があると、知名度が上がっている成分である。
しかも、副作用が皆無という安心性も売りにしている。
コードネームを装った粋な名前も、他の成分名と比べてフレッシュな感じで購入希望者には新鮮な名前に映るだろう。

そんなM-034だが、以外にもその由来は「ミツイシコンブエキス」という昆布から抽出されたエキスなんだそうである。
昆布というと髪が黒くなるために食べるということは聞いたことあるが、髪が伸びるというのは初耳だった。
このエキスを塗ると、毛根上部の活性を促進することができ、結果として、髪の細胞が増殖し、髪が伸び、また健康に名あるので、抜け毛の抑制も期待できるのだそうだ。

さらに、特筆すべきことは、これがミノキシジルの髪の伸び率と同等の効果があったとする検証データが存在することだ。しかもミノキシジルのような痒みや心臓発作といった重篤な副作用もなく、安心して使える。

と、ここまではあくまでカタログスペック上の話。よりインサイドな部分に触れていけば、いくつか疑問点が存在する。

まず、このM-034は、天真堂という医薬品製造会社が開発した成分である。ただ、天真堂がみずからの名前で販売しているのではなく、様々な会社が独自のブランド名をつけて販売しているのが現状だ。

そして、先ほどのミノキシジルと同等効果と謳っているのはその中の一つ、BUBKAという育毛剤。ページをスクロールしていけば、岐阜本巣研究所というところでの、ミノキシジルとM-034との比較対照試験を見ることができる。ただ、このグラフはBUBKAのページにしか書かれていない。つまり元々のメーカー自体はミノキシジルと同等とは言っていないのである。一応グラフを見るところ、伸び率は確かに同じような軌跡を描いているのだが、どうもこれが人体実験での結果ではなく、試験管での培養結果であること。つまり実際にはげている人に塗って伸びた結果ではないらしい。ついでにいうと、この実験をおこなった岐阜本巣研究所、住所や所在をいくら調べてもでてこない、謎だ。。

また、アデノシンでも紹介した男性型脱毛症ガイドラインにはこのM-034についての結果がそもそも掲載されていない。開発されたのが比較的新しいからなのか、そもそも根拠の算出において値しない成分なのか真偽の程はわからない。

M-034は先ほどのBUBKAをはじめ、チャップアップ、イクオス、ヘアドーンなど様々なブランド名をつけて販売されている。同じ成分なのに4種類以上販売されている群雄割拠状態なのだが、中には相当強引な売り方をしているブランドがあるようだ。それがチャップアップというブランド。M-034の効果を拡大解釈して、あたかも30日で増毛できるような効果を謳っているようである。当たり前と言ったらそうだが、当然効果の見込みは薄い。しかしながら効果がなかった口コミを集めたチャップアップのまとめページもあるのでそれなりに期待してしまう人もいるにはいるのだろう。いずれにせよ、過剰な期待はどんな成分でもしないことである。。

第一回目は、アデノシンという成分である。
何を隠そう、私が初めて使った育毛剤「アデノゲン」に入っていた成分である。
都合一ヶ月半使って、そのままフェードアウトしてしまったのだが、初めて使ったこともあり、書き留めておくべきだろうと、洗面台の奥から引っ張り出してきた。

アデノシンというのは、いわゆる育毛するために特別に作られた成分ではない。
細胞の中にある核酸の一種であるそうである。核酸というのはDNA、遺伝子の格納庫である。
こんなものが本当に効くのか?と一瞬思ってしまったが、最近では核酸のサプリメントも売っているくらいなので、まぁおかしなものではないだろう。

では、このアデノシンが髪にどのように効果があるのかというと、3つあるそうだ。
一つは、FGF-7という発毛促進因子というのが毛乳頭でたくさんできて、発毛し、さらに、髪の伸びる時期の延長、そして血流が活発になる。いずれにせよ髪の毛根に浸透することで髪の成長がうながされるのは確かなようだ。

このアデノシンの効果については、医療機関によるエビデンスもある。医者が薄毛、いわゆる男性型脱毛症の診療ガイドラインにアデノシンの有効性について紹介されている。
それによると、50人の投与で41人に軽度の改善、しかも太毛の割合も10%近く増加したそうだ。
ただ、問題点は半年使用したうえでの結果ということ。また、軽度の改善というのはちょっとだけ生えても改善ということになるので、すごくふさふさになるわけではないようだ。
現に男性型脱毛症ガイドラインの最後には

アデノシンの発毛効果に関しては,有効性を示す根拠は少ないものの,副作用が軽微な点も考慮し,外用療法の一つとして推奨することにする

と、根拠は少ないが、まぁ多少の改善もあるから使ってもいいよと微妙な書き方をしている。

ただ、このアデノシン、一つ盲点もあるようだ。それはカフェインの摂取によってその作用が抑制されるということ。カフェインといえばお茶、コーヒーなどたいてい飲むものには含まれているので、毎日この生活習慣には気をつけないと、アデノシンを塗布してもなにも効果がなくなってしまうということである。毎日水やジュースばかりで済ますわけには実際なかなかいかないのでこれはかなりのハードルだろう。ちなみの私はお茶を毎日飲むため、そのためアデノシンの効果がなかったのかもしれない。まぁその前に6ヶ月使ってないという理由もあるが...。

男性型脱毛症ガイドラインでの推奨度:C1(用いてもよい)
アデノシンが配合されている育毛剤:アデノゲン(資生堂)